最終章 バレンタインプロデュース実行編

ACT9 準備不足・・・

最高気温8℃ この日も寒さが厳しく、果たして川掃除大丈夫やろかと思いながら、CATの集合場所である太宰府市中央公民館隣の露切公園に10時に行きました。揃っているのは、4〜5人・・・。予想どおりと言えば予想どおり。出足快調。早速、最終準備に取り掛かりました。まずは、絵コンテでイメージの共有を図り、その後、役割分担を行いました。まずは、チラシ・名刺作成斑。江藤代表が作成したチラシ、木元テクニカルディレクターが作成した名刺、どちらもデザインまで完成していました。さすがです。なかなかおしゃれに出来上がっています。これを印刷するわけですが、普通紙ではなくポスターの裏紙を利用しました。光沢のある紙質ということもあり、デザインも映えると同時に、資源の有効活用という一石二鳥の手法です。先にチラシを印刷・裁断し、中央公民館のみかピカ展示会場に持っていき、ちゃっかりCATの宣伝を行いました。その後、名刺の印刷・裁断なのですが、なにせ名刺依頼の人数が多いものですから準備に時間がかかってしまいました。  さて、もう一つの斑は買出し斑。ビデオテープ、イベントで流すCD(We are the world)、川掃除で使う長靴等の買い物が仕事です。しかし、買出し斑が出発した後、次々と準備不足が露呈されていくのです。

1:CDプレイヤーが作動しない。電池切れ・・・買出し斑、電池買ってきて!

2:イベント用のアントニオ猪木CDを準備していたはずが、CDケースの中に入っていない・・・買出し斑、猪木のCDレンタルしてきて!

3:どこかに置いてあるだろうとたかをくくっていた「We are the world」のCDがどこの店にも置いていないとの買出し斑からの連 絡・・・買出し斑、何とか探してきて!

このように、買出し斑との、電話連絡がしばらく続きました。結局、電池と猪木のCDは準備できましたが、「We are the world」は探し出すことができませんでした。みかピカのみんな「ゴメン」と思っていたのも束の間、今度は、3台のカメラのうち1台がバッテリー切れ。充電器を用意しておらず、急遽なんとか別の1台を持ってきました。

この一連の作業を通して、しみじみと準備の重要性を痛感したのでした。

ACT10 みかさがわにて

このドタバタ劇を繰り返すうちに、CATメンバーも10人以上集まり、なんとか準備完了です。底力。しかし、この時すでに時刻は15時を過ぎていました。イベント決行は16時過ぎの予定。みんなであわてて舞台である観世音寺大橋の河岸へ急ぎました。人権まつりを終えたみかピカのメンバーも合流し、ここでフルメンバーではじめての、そして最後のリハーサルとなりました。まずはこうして・・あそこから、みんなでこう出てきて・・あなたはこうして。キミはここを持って・・そしたらああなって・・・こうなる!全体の流れと、ひとつひとつの動作について確認していきます。これまでの練習不足だったのですが(リハーサルも前日に1回やっただけですし)、意外なことに、大きな混乱もなく最終リハーサルは無事終了したのでした。

そして、ほとんどのCATメンバーが初体験の川掃除の開始です。

3人1組になり、燃えないゴミ用袋・燃えるゴミ用袋を1セット(これは、ゴミ袋自体もゴミになるので、できるだけ少ない枚数で川掃除をするためです。)持って、みかさがわへ飛び出しました。最高気温8℃。寒いです。でも、川掃除をやっていくうちにすぐに体は温まりました。土手から見るとキレイに見えたみかさがわには、至る所にゴミが落ちていました。空き缶、たばこの吸殻、お菓子の袋、ジーンズ、一升瓶・・・・拾っても拾っても、あちこちにゴミが落ちています。正味40分くらいの活動でしたが、ゴミ袋はいっぱいになりました。市役所のすぐ裏を流れるみかさがわでのこの活動を通して、みんななにかを感じ取ったんじゃないでしょうか。と同時に学生時代からこのような活動を自発的におこなっているみかピカのメンバーを尊敬してしまいました。やっぱり彼らはすごい!

また、嬉しいこともありました。川掃除をしている最中、土手を散歩している住民の方から、何度となく感謝の気持ちを伝えていただきました。このような活動を通して住民の方の意識も変わっていくんだなと思いつつ、中島くんの「無関心との戦い」の凄さに感心してしまいました。


そして・・・川掃除終了後、ほっと一息ついたその時、「中島くんが来た」との連絡がありました。いよいよ舞台の開演です。


目隠しされて連行されてくる中島氏。

ACT11 愛と自立

最高気温8℃。いつのまにかギャラリーも増えています。そのうち、ビデオカメラ3台(担当:小林、山口、廣瀬。今までに登場してきた3人です。)が作動しはじめました。(このあと、この3台はあらゆるアングルから以下の模様を撮影することになります。)

この寒空の中、もともと中島くんと親交のあったCATの元気印 平島さんが、中島くんに目隠しをして、観世音寺大橋へ連れてきました。(中島くん曰く、「俺、平島さんに何かされるっちゃないやろか」と思っていたそうです。)

中島くんが所定の位置に来て目隠しをとった時、ミュージックがスタートしました。

「・・・ボンバイエ イノキ ボンバイエ・・・」

そう、中島くんの尊敬するアントニオ猪木のテーマ曲です。

橋の下からガウン1枚で現れたアントニオ猪木は、立ち止まって振り返ると、ガウンを脱いで、橋上の中島くんに向かって「元気ですかー!」と一喝。一瞬周りの空気が凍りました。この時 体感気温−8℃・・・引き続き、「元気があれば何でもできる 元気があれば川そうじもできる」と言った後、先ほど集めたゴミ袋を片手でかざし、「みんな 出て来いー!」

この合図でキャンバスを持ったみかピカ&CATが橋の下から登場。中島くんから見えやすい位置でハート型に広げ、キャンバスを披露。みかピカリーダー村田さんの「せーの」の合図で、みかピカ&CAT全員で「8年間 どうもありがとう」(中島くんは川掃除に関わり始めて8年です。)のメッセージを送りました。この時、中島くん、事情が読み込めたのか、感動して顔を覆うような仕草を見せていました。この後、みかピカの4人(前日のリハーサルに来ていた鈴木くん、体調不良で欠席でした。)がキャンバスの前に集合。一人ひとり橋上の中島くんへ向かって、それこそ「愛(感謝)と自立」の言葉を思いを込めて、一生懸命伝えました。中島くんも一人ひとりの思いに対して応えていました。そのやりとりは、みかピカのみんなにしかわからない空間だったかもしれません。

4人がメッセージを伝え終わった後、中島くんにも橋の下に降りてきてもらいました。キャンバスを地面に置き、そのキャンバスを取り囲むように輪を作り、みかピカ&CAT全員で手をつなぎました。そして、いよいよラストシーンです。みかピカでは、川掃除終了後に必ず行う儀式があります。それが、「TAKE YOUR HANDS」というもの。みんなで輪になって手を取り合い両手を真上にかざして、お疲れさまのメッセージを伝えた後、両手を下におろす、この儀式が、今回のイベントの締めでもあります。(本当はこの場面で中島くんの大好きな「We are the world」を流す予定でした。)みかピカ&CATはつないだ両手を真上にあげました。ここで今回の依頼主でもあるみかピカリーダー村田さんから、最後のメッセージ。「中島さん、本当にありがとうございました。また、CATのみなさんも本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。」このメッセージが終わると同時に、両手を下にさげ、つないだ手を離しました。その後は、みんなで拍手、ギャラリーからも拍手、拍手、拍手・・・・

最高気温8℃の肌寒い、でも心の暖まる素敵な一日でした。


あとがき

このイベントの後、交流会を開いたのですが、これがまた盛り上がりました。本当に素敵なつながりができたと感謝しております。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

おわり


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